つくり手への思いから生まれた「エンジニアに優しい仕組み」

池田 晃啓(代表取締役社長)


疲弊したエンジニアたちを間近で見てきた会社員時代

わたしはもともと、大手国内電子機器メーカーでマーケティングを担当していました。当時のエンジニアたちを間近で見ていたのですが、彼・彼女たちの多くが激務に追われて疲れきっていたんです。大手だったし、日本初や世界初の製品も手がけていたので、プレッシャーもあったのでしょう。しかし、わたしとしては「つくり手がもっと健全に働けるような環境を整えてあげたいな」と思っていました。

そんな思いもあって、現場で長時間の残業が続いたり、膨大な量のタスクを担当せざるを得ない状況になったりしたときは、自分で判断するのではなく、必ず報告してもらうようにし、わたしからお客さま(クライアント企業)へ状況の改善をお願いするようにしています。

「プライム案件8割以上」を実現できた理由

創業期は下請けや孫請けの案件を請けざるを得ない場合もあるため、利益が少なく、社員に還元できる額も少なくなってしまいがちです。しかし、当社が請け負う案件の実に8割以上がプライム(元請け)案件となります。

当社はもともと業務効率化推進のコンサルティングをメイン事業とする、わたしひとりの会社でした。コンサルをするなかでよく耳にしていたことは、「システムをつくれる人材がいない」という声。ならば、エンジニアを手配できる体制をつくってしまおうと考えたんです。

その後、じょじょに契約は増えていったわけですが、創業当時からお付き合いしている企業との関係は未だに続いています。既存のお客さまとの関係を大切にしてきたことも、プライム案件の比率が高い理由のひとつだといえるでしょう。

「悪いサイクルにハマらない」、だから良いサイクルになる

職場環境を整えているのは、「エンジニアたちに成長してほしい」という思いのあらわれです。わたしはエンジニアになって2~3年で辞めてしまう人材を見てきました。「仕事がきつい」や「給料が低い」などの理由で、キャリアチェンジする方が多いのが実情ではないでしょうか。

しかし数年の業務経験だけでは、やりがいや楽しさは分からないものです。とはいえ、長期にわたって働き続けられるようにするためには、安心や安定を実感できなければなりません。無理なく働けて、かつ努力や成果に見合った対価を得られること、こうした条件がそろって初めてこの仕事のやりがいや楽しさを感じてもらえるのだと思っています。

では、どうやってエンジニアにとって健全な働く環境をつくっているのか。その答えは至極シンプルで、わたし自身が社益やエンジニアの成長に寄与しない案件は請けないようにしているからです。

たとえば、納期や予算などの条件が厳しい案件を一度でも請けてしまうと、利益が低くなるリスクがついて回りますし、エンジニアが疲弊してやがて辞めてしまうことにもつながりかねません。収益率が下がり、新たな採用コストもかかるとなると、売上確保のために下請け案件でも請け負わざるを得なくなる、という悪いサイクルに入ってしまいます。

エンジニアが健全に働ける案件(条件)にこだわること。それが品質の高い製品づくりをつながり、ひいては顧客満足度を高め、さらなる信頼関係の深耕につながると思っています。お客さまも当社も、そしてエンジニアもうれしい。そんな三方良しとなるサイクルを今後も維持・拡大していきたいですね。

若手のうちに、まわりに差を付けられる

一般企業にエンジニアとして入社すると、デバッグやテストなどの仕事しか任せてもらえない場合が多いと言われています。しかし、当社は入社2、3年目からさまざまな業務に携われるので、同世代よりも早く成長できると思っています。